〜プロローグ〜
 日はとうに沈み、細い三日月が輝きだす頃。中華連邦が誇る美しい建造物、朱禁城には煌々と灯りが灯されていた。今宵は世界最大の国、ブリタニアとそのブリタニアに牙を向き世界中が注目している黒の騎士団が、中華連邦という仲介を得て親睦を深めようという、無謀極まりない催しが行われていた。その裏では、互いに腹を探り合い、中華連邦を味方に付けんとする駆け引きが行われるのは日の目を見るより明らかだった。

 とはいえ、会場にいるのは主要たるメンツのみである。争いごとを断つという姿勢から、刀剣類や銃火器の所持は一切許されていない。つまりは全員丸腰状態。(若干名武器があろうとなかろうと関係ない者もいるが…)
 ブリタニア側はシュナイゼルを始め、ナイトオブラウンズ三名から、ランスロットの設計者であるロイドやお付きとしてセシルが参加し、黒の騎士団側は、ゼロを筆頭に神楽耶、カレン、藤堂と朝比奈、ディートハルト、ラクシャータ、初期メンバーを代表して扇の代わりに絶対付いて行くと譲らなかった玉城がいる。
 それに引き換え、中国側は帝の天子、星刻、香凛と驚くほど少人数だが、主催国である以上、他がなんらかの企てをしたとして無事逃れられるわけがない。また、もしもの為だろう。バイキング式の立食パーティ仕立てた為に壁際に沿って料理人が何人か待機しているのだが、その料理人が訓練を受けた軍人でもあることは手つきを見れば一目瞭然。また、企てを行ったところで得することが何一つないというのもまた然り。

「皆様、ようこそお越しくださいました」

 開催国中華連邦の帝天子によってたどたどしくも開催宣言が行われ、笑いと波乱とその他もろもろに富んだ親睦会…らしきものの幕が切っておとされた。



−コメント−
とんでも設定投下!!!
お暇な方のみお付き合い頂けると嬉しいでつ…

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